2年ぐらい前にアマゾンのスパイス専門店から購入したシナモン1キロがとうとうなくなってきました。
「1キロも?」と思われるかも知れませんが、私は毎日せっせとシナモンを料理、お菓子つづりに使っています。
シナモンの香りが好きなこともありますが、シナモンに含まれる物質が、毛細血管の血管壁をつくる細胞の再生物質であるTie2の構成成分であるからです。
血管というと、動脈や静脈など太くて目にすることもできる循環を思い浮かべますが、実はからだの血管の大部分は毛細血管が占めています。動脈や静脈はいわば高速道路などの幹線道路で、毛細血管は市中に張り巡らされている道です。私たちの家に物資が遠方から届けられる際の配送法とも似て、まず上り高速道路(動脈)で済んでいる町の近くまで運び、そこから一般道路(毛細血管)に入り、家まで届けられます。逆に家から物資を届ける際には、同じコースの逆で運ばれます。ただし下りの高速道路(静脈)は上りとはコースが違いますが。
毛細血管こそが細胞が必要とする物質を届け、そして細胞の活動で生じた老廃物を運びだす働きをしていているのです。
毛細血管は細胞の活動が活発なところに多くの血液を運ぶと皮膚が赤くなることでわかります。それは自律神経の働きで素早く調節され、毛細血管が収縮すると血液が送られなくなり「青ざめ」たり「冷えて」冷たくなったりします。
毛細血管壁は太い動脈や静脈とは違い1mm以下の細いものです。そして前者が何層もの血管壁で覆われているのにたいして、後者は一重の内皮細胞とそれを支える細胞だけで緩く結合していて、中を通る血液が容易ににじみ出るような構造になっています。
そのため毛細血管の構造はもろく容易に壊れるため、再生しつづけなければなりません。
それに必要なのがTie遺伝子で、シナモンはそれのスイッチがオンになるための物質が含まれているのです。
シナモンを摂取するようになって、確かに冬に悩まされていた手足の冷え性が全くなくなりました。
クッキーやスコーンを焼く際のシナモンの甘い香りに包まれると幸せな気持ちにもなります。
「シナモン恐るべし!」