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その時なにが生じていたのか?

 熊本地方で集中豪雨のため被害が出ています。

 早起きの私は(3時起床)、4時から朝食を食べながらNHKの「ラジオ深夜便」の「明日への言葉」を聴くのが毎朝の楽しみなのですが、おとついの4時台には何度も気象庁から緊急速報がだされました。

 「50年に一度あるかないかの豪雨です。命を護るための行動をしてください。」

とアナウンサーのひっ迫した声で呼び掛けがあり、遠く離れてラジオを聴いているものは、雨音などの豪雨の兆候がしないため現場のひっ迫感が想像できませんでした。

 「そんなに大変なのかなあ。」と。

 けれども一夜明けて豪雨の被害の状況が明らかになり、あの瞬間多くの人の命が濁流にのまれてしまっていたのだと知りました。

 急激に増えた降水と夜であったため状況が正確に把握できず避難が遅れたようですが、今まで経験したことのないような災害に遭遇したときに、行動を促す情報をいかに必要な人に伝えるのかということを、実際にリアルタイムでラジオの緊急速報を聞いていて、自分自身のイマジネーションの欠如からかひっ迫感が生じてこなかったことに(実際に被害にあう可能性がないから)、実際に被害に合いそうな状況で、適切な避難ができるだろうかと、考えさせられました。

 前夜から熊本地域には大雨が降ると予報されていましたが、今までに経験したことのない、つまり「想像を超えるようなことを想像しなければならない」という困難な状況に、私たちは今生きているのだと痛感します。