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ぬくもり

 体には適温があって、それが保たれると快を感じるようになっていますが、

 暑さ→適温になった場合と、寒さ→適温になった場合の快の感じ方が異なります。

 言葉による表現も前者は「気持ちいい。」「すーとする。」などに対して、後者は「ほっとする。」「ほどける。」などです。

 どちらも暑さ、寒さの不快状態から、快適な状態へと変化したことを感知する言葉なのですが、暑さ→は結ばれるような、寒さ→ほどけるようなと反対のベクトルを示しています。

 現在一年で一番寒い時期。体は寒さのためにきゅっと引き締まっていて緊張状態です。それがぬくもりをかんじることでその緊張がほどけてリラックスする状態が快に感じられるのでしょう。

 ぬくもりの快は、温かい空気という媒体に包まれることから生じますが、それはもしかすると胎児の頃、温かい母体の用水内で漂っていた記憶によるものかもしれないと思いました。

 寒い冬の時期、ぬくもりを感じることは母体回帰体験なのでしょうか?