昨日は成人式、ウオーキングの時に一人だけ着物姿の女性を見ました。
昨今はとてもデコラティブな着物のようで、黒字に大きな花がら、帯は銀の大きな結び、髪は今風のちょっと緩めのお団子で、歩きにくそうに、でも誇らしげな姿が印象でした。
成人式おめでとうございます。
私自身の成人式を振り返ると、地元を離れた大学生で、当時、兄は東京の私立大学、弟の大学進学を控えていて、小学校教師の父の収入だけで目いっぱい、娘の成人式に着物を着せる余裕もなく、私自身も興味がなく、式典には参加しないつもりでした。
けれども、通知が来たのでちょっと好奇心に駆られて、ジーンズ姿で(笑)会場付近まで出かけたのですが、周囲は着物姿の女性とスーツの男性ばかりで、気が引けて、結局会場にはいきませんでした。
当時も、式典参加は、同級生との旧交を温める目的を持った人が多かったようで、地元を離れた私にとってはそれもかなわず、結局下宿に戻り、独り静かに成人を祝った思い出があります。
振り返れば、大学の卒業式にも参加せず、就職しなかったので初出社の式典も、結婚もしなかったので結婚式も、成人式を皮切りに普通の人が参加するあらゆる式に自分を主役として参加したことがない人生だったなあと。
興味がなく、面倒で、なんだか改まった雰囲気が白々しく感じられて、参加することが苦痛に感じられるからですが、ちゃんと人生を区切ってこなかったことが、いまだに大人として成熟できない要因の一つであったかもと反省しています。
やはり、イニシエーションは大切で、それは外側から無理やりにでも作用されることによって、内側からそれに見合うように変わっていく働きをしているのだと思います。
成人式おめでとうございます。
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