APU学長の出口治明著「復活への底力」を読み、出口氏の人生観に強く共感しました。
出口氏は2001年に脳出血になり右半身麻痺、言語障害の症状になりましたが、リハビリにより1年半後には学長復職を果たし、単身赴任で任務に携わっています。
この本は発病からリハビリそして復職までの軌跡が、稀代の読書家である出口氏がこれまで培ってきた読書からの血肉となった教えが、リハビリの現場でも生かされていたことが、具体的なリハビリのやり方や心得とともに語られています。
その中で特に印象が深かったのは、元々出口氏のモットーである「川の流れに身を任せ、たどりついたその場に適応する」という生き方です。
ダーヴィニストである出口氏は、「生物の進化は偶然。それに適応してきたものだけが生き残る」という考えを、氏の生き方の指針としてこれまで大手保険会社を退職、50歳を過ぎて新たにネット保険業ライフネットを創業し、社長を引退後、APUの学長になるなど、人生の右転を受け入れ、その時目の前にあることに全力で「適応」されてきました。
それがに脳出血により右半身麻痺、言語障害という障害を負った時にも、自身の状態を受け入れ、それを改善すべくリハビリに励む原動力になりました。
そして読書で得た、特に氏の大好きな歴史書からの知識により、古今東西不変の人間の真理に基づいた人間観に従って、前向きに楽しみながら、しかし受け入れるところは受け入れて(自力歩行は諦め、電動車椅子)、目標とする学長への復職を最優先にするなど、
「運命に逆らわず。けれども、それに適応する。」という生き方を見事に貫かれている姿勢には感服しました。
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