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限界集落

 認知症の89歳の母の介護帰省から戻ってきました。

 3か月という間にも症状が進んできていることを、繰り返される意味不明の言動から強く感じます。

 その場その場で母の言動に面すると、イライラ、怒りがこみ上げてきますが、

 ちょっと距離を置いて冷静に捉えると、認知症という病のなせる業だと、同情の心が湧いてきてくるのですが、

 母と接する時は機嫌が悪くなり、母が私に気遣っていることが感じられ、申し訳ない気持ちがあるのですが、

 なかなか、理性的な対応はできません。

 だめですね。

 それと、実家のある中国山地の山間部の部落の限界集落化が、加速度的に進んできているのを感じます。

 母と同年代の人たちがここ3か月で立て続けに3人もなくなり、残された人はみな50代以上。

 どんどん住民が高齢化、減少してきて、集落の共同作業などもできなくなってきているようです。

 あと数年たてば、だれも住んでいる人がいなくなるのだろうなあと、

 築40年以上も経つ老朽化した実家の建物からもそう感じます。

 東京に住んでいると気づきにくいのですが、こうして10年間、父母の介護で実家に定期的に帰省するたびに、地方の衰退を実感します。

 高齢化ということはこういうことなんだなあと。