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行きあたりばったり

 今リンダ・グラットン著「ライフシフト」を読んでいます。

 副題が100年時代の人生設計ということなのですが、

 現在生まれた赤ちゃんの平均寿命は100歳を超えると予想され、私の世代の50代~60代も90代後半が平均寿命になるだろうと言われています。

 私の人生、つねに、行き当たりばったりで、人生における目的も、それを達成するための戦略も全くもちあわせず、興味の赴くまま、やりたいことだけをやって生きてきました。

 その都度選択はしているのですが、人生の大局的な見通したってではなく、その時の強い内発的な動機に突き動かされて選択してきたので、能動的というよりも、当人としては状況に対する自然な受動的な選択のようにもかんじられてきました。

 けれども、親の介護と看取りを経て、当たり前のことなのですが、人間は老いて、死んでいくもの。

 親の世代は日本の高度経済成長の恩恵を受けて、あまり考えなくてもかろうじて、そのままの延長で老後を送ることができたのですが、自分の世代は、考えないといけない、その上、少子高齢化社会に突入し、平均寿命が90歳を超える。。。

 考えてみただけでもくらくらします。

 もしかすると、長寿であるということは、アンラッキーな籤運を引いたことになる。長寿リスクは年齢とともに高まっていくのだからと、真剣に感じました。

 グラントン氏の処方箋は、人生のステージを何段階にもわけて捉えて、そのつど状況に柔軟に適応していくために、つねに変化に適応できるための自己能力を高めていくことと、自分を確かで安心できるネットワークをメンテナンスを持続しながら構築していくということです。

 これから老境に入る身としては、いままでの行き当たりばったりでは、人生の後半を乗り越えていけないかもという危機感を抱き、まず、心を切り替えていかなければならないと思いました。