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歳月は身体に刻みこまれる

 今年で気流堂鍼灸治療院は20年目を迎えたのですが、長く通ってくださる患者さんも、そして私も同じように年を重ねて着たのだなあと最近つくづく感じます。

 最初にいらした時、50代だった患者さんも70代後半の後期高齢者になると、さすがに老い本格的な様相になってきます。

 身近なところで身体の移り変わりを、それこそ直に肌に触れながら感じているので、余計に感じるのかもしれません。

 私自身の身体も、あちこち老化現象がでてきて、日ごろから治療者の矜持として、自分の身体の維持にはつとめているのですが、それでも勤続疲労がでてきています。

 顔などの容姿に関しては、毎日何度も鏡を見ることで、嫌でも老いを意識せざるをえないのですが、身体の様相はよほど不具合が生じなければ、なかなかその機能が衰えていることを意識することは難しいです。

 けれども、歳月は身体に刻み込まれているということを、患者さんの身体から、そして自らの身体からも強く意識していこうと思いました。