皮膚科学者の傳田光洋氏の本を読んでいて、現代の文明化された生活は、皮膚にとって過酷な状況であるということを知りました。
文明化され、空調が完備された、気密性の高い建物は、外界との出入りの際に、急激な気温、湿度の変化に晒される状況を作り出します。
それまでの日本人の生活は、木造建築で、隙間風が入り、冷房などなく、暖房も十分ではない、つまり家屋内でも、あまり外界と変わりない(過酷とも言える)状況で、日本人の身体の皮膚は、そのような環境に適応するように長年にわたって進化してきました。
現代の快適な住環境は、その急速な変化に適応できない皮膚に、様々なトラブルーアトピー性皮膚炎や様々なアレルギーーなどの不適合を引き起こす要因になっているようです。
そこでは湿度だけでなく、過度に密閉された環境で、ダニやゴキブリの死骸などのアレルギー源に晒される確率も高まり、免疫系に異常をきたしやすくなっています。
適度に外界の刺激を、常時受けるような環境に皮膚を置くことが、もっと必要なのだと、改めて感じました。
皮膚にとっては、過保護は厳禁です。
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