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コロナを想う

 ここのところ、コロナ禍時期に書かれた評論を読んでいます。

 世界的なパンデミックの発生という、未曾有の事態に対して、識者がどのように捉え、意見を発信していたのか、

 後だしジャンケンのように、少々卑怯に感じる部分もありますが、

 彼ら自身も未知の経験に対して、どのように的確に事態を捉えているか検証することによって、今後の彼らの言動に対する信憑性を担保するためでもあります。

 実際にコロナ禍が終息し、「日常」が戻ってきたように感じますが、彼らが口々に言っていた「ポストコロナ」は果たしてやってきたのか。

 まだその実態は明らかにはなっていませんが、私自身の実感としては、人々の心の奥底で、大きな変化が生じたように感じます。

 私自身も含め、コロナ禍は、それまで潜在化されていた、いろいろな問題を早急に明らかにしたように感じ、

 今後の世の中の変化も含めて、自分自身のそれへの対処も変わりました。

 実際にどんどん進みつつある、ポストコロナをどう生きていくのか。

 これからの課題だと思います。

 ちなみに不思議なのですが、海外の配信ドラマを見ているのですが、コロナ禍時期に撮影されたはずなのに、今まで登場人物がマスクをつけていたり、プロットがコロナに触れたものが皆無なのです。

 まるでコロナという社会現象がなかったかのように。

 これは100年前のインフルエンザのパンデミックが、急速に人々の心の中から消えたことと同じような、社会的な忘却現象なのでしょうか?