「がんは裏切る細胞である」を読んで、がん治療のあり方だけでなく、すべての生き方についての方策をかなげさせられました。
現在のがん治療は、がんと闘う、がんを撲滅させる治療であるために、身体に多大な負担を引き起こし、それによって身体が衰弱し、がんの治癒を反って困難にしているという実態から、がんと共存、がんをてなづけるというやり方を、がん細胞が進化するという観点から提唱しています。
自分にとって都合の悪いものを失くしてしまいたい。目に入らないようにしたいという思いは、自分を取り巻く事態をコントロールしたい、できるという思い込みから来ています。
けれども、現在体験している地球規模の気象変動は、人間が自分を取り巻く環境をコントロールしようとしたことにより引き起こされた現象であることを鑑みると、そのようなコントロール願望は、挙句の果てには自分自身を滅ぼしてしまう(がんによる衰弱死)となってしまう危険性があることを改めて感じました。
やっかいで、どうにもならないもの、つまり他者と共存していく。
それは、それら異物をてなづけながら、それらとうまくやっていくことなのだと。
そのためにも、つねに違和感を覚えること、それに耐えることも必要なのだと感じました。
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