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秋の夜長

 日が暮れるのがすっかり早くなって、ここ東京では5時過ぎにはもう暗くなります。

 「秋の日は釣瓶落とし」とはよく言ったもので、

 しかし、イメージの元となるもの(井戸、釣瓶)を目にすることがなくなった現在、

 この秋の日の暮れ方の早さを人々に適格にイメージさせる表現が新たに必要とされるようになってきていると思います。

 「パソコンのシャットダウンのように。」とか(笑)。

 私は西日本(山口)で生まれ育って、大学は福岡だったので、東京に出てきて一番びっくりしたのは、

 日の暮れる時間の早さでした。

 福岡と比べると45分ぐらい早いのではないでしょうか?

 体に染みついている時間感覚で過ごしていると、日が暮れる時間に間に合わなくて往生したことは多々あります。

 しかし、35年も東京で暮らしていると、すっかり東京時間に慣れてしまったのか?

 実家に帰省している際に、「まだ、明るいなあ。」とかえって日が暮れるのを「遅く」感じるようになりました。

 日照時間は、脳内のセロトニン分泌に影響を与えるので、季節性鬱病の原因にもなるようです。

 意識に昇らないぐらいの微妙な年周期での気分の変動要因として、日照時間があるかも知れません。

 「秋の夜長」を意識するのは、そのような気分変化の影響かも?