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「あの日」と「あれから」

 昨日は東日本大震災から11年目の3月11日でした。

 日本全国民の脳裏に「あの日」と「あれから」という心象風景が浮かんだ日ではなかったでしょうか?

 私も11年前の3月11日2時45分に何をしていたかを思い起こし(治療室のベットで横になっていました)、

 あれから11年の間にいろいろなこと(父をはじめ、亡くなった人たちを)思い起こしました。

 太平洋戦争開戦や、終戦記念日、ケネディ大統領暗殺の瞬間など、人間はインパクトのあった出来事の瞬間を、特 別脳裏に強く刻まれるようです。

 けれども、心理学的な実験で、実はその記憶でさえも、しばしば無意識に捏造しているらしいのですが、

 それでも、やはり強いインパクトのあった「記念日記憶」は、その人の人生模様を形作っていくのだと思います。

 11年前から、現在の状況は予想できませんでした。

 そして、現在ウクライナにロシア軍が侵攻し、同じ原発が危機に瀕しているのは、偶然とは思えない気がします。

 現在エネルギー対策として、欧米ではクリーンエネルギーとして原発の開発が進められていますが、

 いざ戦争などの事態になったとき、「原発」は「原爆」という武器に変身するということを、

 戦争ではないけれども津波被害にあった福島原発から、日本人である私たちは痛いほどわかっています。

 たとえ地球温暖化の切り札になるとしても、人類を破壊する可能性のある原発は、やはり人間のコントロール能力を超えたものとして作り出さないことが、

 「あの日」、「あれから」を思い起こしながら感じたことでした。