· 

朝風呂読書

 外は地面をたたきつける雨音がするほど、激しく雨が降っています。

 天気予報によると、東京は雨が降り続くようです。

 3日連続でジョギング中止→朝風呂となりそうです。

 1時間ぬるめのお湯に浸かりながら読書。

 昨日は村井理子著「兄の終い」を、身につまされながら読みました。

 放蕩的で自滅的な生活を続けてきた兄が急逝。

 長年音信不通となっていた妹である著者と、元妻が、

 兄が人生最期に暮らしていた未知の町、多賀城市へ、遺体確認と葬儀、小学生の息子と住んでいたアパートの片づけ、故人の死後の役所での手続き等々。。。

 多くの雑用を片付けていく過程で、生前そのあまりにも自分勝手な生き方に絶縁状態であり、

 その生活が謎だった兄の生活や思いなどが、残された遺品などから、 

 兄の孤独、絶望感、それでも立てなおろうとしていた気持ちなども感じられ、

 当初面倒を押し付けらえたことに不満や怒りを感じていた著者が、

 すべてを完了したときには、すがすがしい達成感も覚えるほどに。

 この本が結構売れているようなことから、著者と同じ境遇にいて共感する人(私もその一人)も多いのだろうなあと身につまされながら読みました。

 でも読後感の不思議な爽快感。

 生前身内に迷惑をかけっぱなしであり、自身の死の処理を妹にさせることで

 兄の「終い」をさせることで、自分に対するアンビバレンツな思いを昇華させてたのだなあと。

 雨の朝風呂を堪能できた読書でした。