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当たり前という満身を防ぐ

 朝日新聞で連載している内科医酒井健司氏のコラム「医心伝心」の中で、

 現在新型コロナ第二波が終息しつつあり、死亡者数も少なく抑えられていることを当たり前と考え、予防対策がおろそかにならないように注意喚起していました。

 第二波が予想よりも小規模で抑えられたのは、新型コロナに対する知識が深まってきて治療が進んだこと、現場の医療スタッフの方々たちの献身的な努力、そして人々の感染予防の意識が高まってきたことなど、多くの人々の努力の結晶です。

 それを私たちはつい、「コロナなんで実はたいしたことない」と捉えてしまいがちです。

 しかし酒井氏も指摘しているように、かつては重篤な症状や死亡者の多い麻疹という感染症が、ワクチンや医療の発達によって現在はほとんど見られない感染症になっていることを知らず、「麻疹で亡くなるなんて。。。」と麻疹を軽視して、ワクチン接種を怠るようになった結果、先進国の中では唯一日本で麻疹の流行が散発するようになってしまいました。

 新型コロナの感染流行に対しても、それが予想に反して?低く抑えられたとしても、それを良しとして満身することなく、常に感染予防を意識していきたいと思います。