イギリスグラスコーで開かれてきた気候変動サミットCOOP26が閉幕し、今世紀半ばまでに気温上昇を1.5度未満に抑えることを参加国の共同声明として採択されました。
20年前に京都議定書会議が開催されてから20年、現実の気候変動に伴うとされる様々な自然災害などを目の当たりにした地球に暮らすすべての人が、「このままではまずい!」と心底真剣になってきていることが、サミットの開催されるたびに高まってきていることを感じます。
今読んでいるビル・ゲイツ著「「地球の未来のために僕が決断したこと」を読むと、世界一のビリオネラーであり、ビル・メリンダ財団の会長で、世界的な課題を解決するための資金を提供しているビル・ゲイツ氏が、温暖化を防ぐために、テクノロジー、政治、経済、すべての仕組みを変革し、それを進めていこうとしていることがわかります。
読んでいて温暖化を防ぎ、持続可能な地球環境を維持することは、「ひょっとすると」可能かもしれないと思えてきたことでした。
ここ20年の温暖化を実際に体験し、日本も含む世界各地の異常気象を目の当たりにして、産業革命後の化石燃料をエネルギーとして利用してきた人間の営為が原因とされるとは言え、この地球規模の変動をストップすることなど不可能だと思い込んでいました。
けれども、ゲイツ氏が接してきた世界トップの科学者や技術者や企業家、政治家、経済学者たちの発想によって、この危機を乗り越える手段があるかもしれないと思えるようになりました。
そして何よりゲイツ氏の考えに共感するのは、人類が実現してきた文明の賜物を、現在それを先進国の住民のようにまだ十分でない発展途上の国にすむ人々にも享受できるような流れは止めないで、先進国主導で温暖化防止をしていこうという方針です。
より快適に自由に暮らしたいという人間の本源的な欲望がこのような気候変動の要因となっていることを認めながらも、それを肯定し、なおかつ、それを発展的に活用しようとすることにリアリストとしての世界一の企業を率いてきたゲイツ氏のリアリストを感じました。
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