· 

病名の効用

 「肉離れ」1週間目。徐々に症状は良くなってきて、痛みが限局されてきました。

 1週間前にストレッチ開脚した際に、「あれっ。痛めたかな?」と感じた違和感が、翌日から徐々に痛みと歩行困難が生じてきて、3日目にとうとうジョギングの距離を短くし。4日目にはジョギングを痛みのために中断。歩いてしまいました。

 けれども5日目ぐらいから足の痺れはなくなり、痛みは限局されてきて、まだ走るときは痛みがあるので、そろそろといつもの半分の速さで、距離も縮めて、「それでも」走りました。

 友人とスカイプで話した際に足の痛みのことに触れて、私が開脚で肢を痛めて、腰椎関節の炎症であるぎっくり腰や腰痛とは異なる痛さだといったところ、彼女が

「それは筋肉の断裂による肉離れだよ。ちょっと前開脚ブームで多くの人が硬い股関節を無理やり開くストレッチがはやったけれども、もともと無理なく関節が開くタイプの人と、それができない人が関節の構造上の違いからあり、後者の人の多くが股関節の筋肉の肉離れを起こしたそうだよ。」

と教えてくれました。

 私もたぶん遺伝的に股関節脱臼気味で(女性に多い)、そのため股関節を支える腱がカチカチに硬いのでストレッチをして伸ばしているのですが、毎日しているのに開脚が楽になりません。

 それでこのような肉離れも生じたのだと、症状に病名がついて、原因がはっきりしたのが、痛みが峠を越えた時期と重なったこともあって、「いつまでこの痛みが続くのか」、「痛みがひどくなったら嫌だなあ」とモヤモヤした思いがなくなり、

 「そうかよくスポーツ選手が『肉離れのため全治2週間の療養』といっているそれが。ということは完全に痛みが取れるまで数週間かかるということね」

と、病の完寛までの過程が見通せて、無理せず、自分なりの治療方法(無理しない範囲で体を動かし、血流を良くして壊れた組織の部分に酸素や栄養分をたっぷり送り、再生させる)を実践していくことに心が決まり、すっきりしました。

 どのような病でも病名がつくことで、治療法が確立することもありますが、何より、事態が把握できることの安心感が症状の軽減に効用があると思います。

 だから新型コロナで症状が出て、それがコロナの症状なのかわからないで、検査も受けられず、病院機関に繋がらない状態がどんなに不安であったであろうと改めて共感しました。