12月1日~5日まで、山口の実家に帰省してきました。認知症初期で一人暮らしの母の暮らしを定期的にチェック・サポートする目的です。診ていただいている診療所の先生からお話がしたいということで、母の定期診療に付き添いました。
症状は落ち着いていて(アリセプト効果?)いるようですが、一人暮らしなので食事や身の回りの様子はどうですか?とのことなので、食事は生協で注文してきちんと三食食べているようで、めまいの症状があるようですが、なんとかやっているようですとの報告。ただ、薬を飲み忘れることがあるようで、診療の際に空になった薬袋を持参して確かめてもらっているようです。
一人暮らしの母をこのように気遣ってくださってありがたいと思いましたが、ただ、本人を前にして、「アルツハイマー病初期」だとか、「薬は症状の進行を抑えるだけ」と、はっきり言われるのはどうかなあとも感じました。
母は脳ドックを受診して脳神経内科の先生からアルツハイマー病と診断を受けて、本人もわかっている?と思うのですが、日ごろ自身の物忘れについて自覚はあるものの、もともと明るくて楽観的な性格だからか、アルツハイマー病の実態については、恐怖を煽るようなテレビや新聞などからの情報と自分の症状とを結びつけてはいないようです。
アルツハイマー病は今のところ治療方法がなく、進行を穏やかにする薬や、介護でケアすることで、患者のQOLを高めていくしか方法はありません。そのような病気に対して、本人にはっきり宣告するのはどうかなあと感じてしまいました。母の性格だから深刻にはとっていないみたいですが、人によってはショックなのではないでしょうか?
どうにもならない正確な病状を伝えることよりも(患者は知りたくないでしょうから)、
「物忘れなどでいろいろ不便はあるでしょうが、がんばっていきましょうね。」ぐらいなど、励ましの言葉ぐらいで十分だと思うのですが。
これから進行していくであろう症状を予測して、生協を1週間で一人暮らしで2万円分の注文をして、冷蔵庫に同じ食品があふれかえっている様子を見て、
「注意しても(注文したことを)すぐに忘れてしまうのだから、しょうがない。
まあ、このくらい。一人で頑張ってやっていることを前向きに認めてあげよう。」と、生協の配達の人にそれとなく注意してもらうようにお願いして、見守っていこうと思いました。
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