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身体はハイブリッドエンジン

 昨日借りた本を返しに図書館にいったところ「5月31日まで休館」の張り紙がありました。え~2か月近くも本が読めない(私は読む本のすべてを図書館によっているので)生活を送ることを余儀なくされるとは、一日1冊本を読まなければ耐えらえない活字中毒の禁断症状をどのように緩和していくのか。。。。テレビのない生活を送っているので自宅待機を要請されているこの状況をいかに乗り切るのか?

 友人にメイルしたら、アマゾンのキンドルで無料で読める本があるとか。現在借りている本10冊を読み終えたら、試してみようかなあ。それとも所有する500冊の本の中から再読しようか。

 早くコロナが収束してほしいです。

 ラジオの講座で免疫学者で腸内細菌の権威藤田紘一郎氏が「身体はハイブリッドエンジン」だと語っていました。

 それはエネルギー産生のシステムが大きく二通りー「解糖系」と「ミトコンドリア系」-の混合であるからです。

 解糖系は酸素を使わないエネルギー産出で、細菌で行われているシステムですが、ヒトのカラダにも細菌から進化してきた名残が残っているからだそうです。ミトコンドリア系は酸素を使って大量にATPを産出する発電所のようなシステムですが、その際に有毒な活性酸素がどうしても発生してしまうため、元々バクテリアであったミトコンドリアを細胞に取り入れて共生したにも関わらず、その危険性から、まだミトコンドリアを細胞の核の中に取り入れるほどには進化していないということです。

 人間の細胞はまだまだ酸素の毒性を完全に払しょくできていないことが、老化の原因であるという藤田氏の説に、ともすればヒトの体は進化の最終地点、つまり完成品であると思いがちなのを反省しました。進化はつぎはぎだらけのその場その場のやりくりで繕えればそれで良しとする、意外にいい加減な手法だったことを忘れていました。

 その活性酸素の発生は、体内時計の乱れと深く関わっているようで、よって規則正しい生活は活性酸素の発生を抑える働きをし、しいては細胞の老化を軽減し、長寿につながっていきます。

 藤田氏の説で面白いは、ヒトの脳が発達したのは、雑食であるために、草食、肉食、など多様な食物を消化するため、多種類の腸内細菌を腸に住まわせることになり、それらの腸内細菌が消化できない食物繊維やビタミンBやビタミンKを分解してくれて、その余った血液が脳にいき、脳が発達したからだということです。

 つまりヒトの脳が大きくなり、知的思考が可能になり、文明が発達したのは、腸内細菌のおかげだということです。

 ヒトがヒトであるのは、腸内細菌さまざまだということを面白く思いました。