· 

土用

 現在土用です。

 土用は旧暦で四季の移り変わる間(はざま)の10日ぐらいをさす期間で、季節の移り変わりを意識し、変化による体調の乱れに留意するために設定されたことが由来のようです。

 旧暦で設定されて(日本の季節の移り変わりを実感するためには旧暦カレンダーを用いてそれを参照にすればいい)いるため、現在の季節とはずれていることもありますが、夏へと移り変わる土用の期間は、「土用の丑の日」としてウナギのかば焼きを食べる風習が江戸時代からあり、4つの土用の中でも最も意識されやすい土用です。

 土用の期間には、日ごろしないようなことをしてはならないなど、ただでさえ体調変化の生じやすいこの時期に過剰な負荷をかけないようにする先人の知恵なのでしょう。

 昨今のコロナ禍でただでさえストレスが溜まっている時期に、「GO TO キャンペーン」と称して消費喚起のために旅行推進を開始し始めるのは、やはり土用の習わしとしてふさわしくないのではないかと感じます。

 ウナギのかば焼きを食べて(江戸時代にうなぎの消費をたのまれた平賀源内が考案したとか?)精をつけるなり(私は高くて口にすることは不可能ですが)、「飲む点滴」である甘酒を飲むなり、ステイホームの土用にふさわしい営みで、梅雨明けの猛暑に備えたいものです。