石浦章一氏の健康長寿についてのラジオ講座を聴いています。
老後のQOLを左右するのは、筋肉量だそうです。
寝たきりになる一番の理由は、筋肉量の低下が原因で歩けなくなることで、
今、筋肉量の低下現象は「フレイル」と名付けられて、その予防が提唱されています。
高齢者であっても、いや、高齢者は20代の若者と同様の量ー体重1キロあたり一日1グラムのタンパク質。
体重が50キロの人ならば、一日50グラムのタンパク質摂取を必要とします。
それ以下だと筋肉量を維持できなくなります。
意外なことに、40代~50代の働き盛りの男性のタンパク質摂取量が平成になって低下し続けているようで、
このままだとこの世代はフレイル予備軍になるそうで、高齢者だけでなく、中高年もタンパク質を積極的に摂取することが求められます。
では、どのようにタンパク質を摂取すればいいのか?
それは人間の体を作っている成分に近いものほどいいそうで、それは肉や魚などの動物タンパク質です。
けれども動物タンパク質は、脂肪分も多く含んでいるので、同じ肉でも牛肉のような高脂肪ではなく、鶏肉などを摂取すべきで、また、吸収率は下がるものの植物性タンパク質は脂肪分が少なく、多くの栄養素を含んでいるため、積極的に摂りたいものだそうです。
その代表は大豆で、幸い日本食には大豆を原料とする豆腐や納豆、味噌、醤油など豊富にあります。
そして、タンパク質の抗生物質であるアミノ酸の中でもグルタミン酸は「うま味」の成分で、それは、昆布などのダシと一緒に摂取すると、旨味は数百倍にもなるそうです。
日本のように昆布を摂取しないイタリアでも、グルタミン酸を多く含むパルメザンチーズとトマトの組み合わせで、グルタミン酸が引き出されるようになっているようで、「うま味」は世界共通だと思いました。
体に必要なタンパク質や酵素を作る必須アミノ酸9種類は、九つの木片でつくられた桶に例えられて、その一つでも基準に達しなければ、他のすべてのアミノ酸の効果がなくなってしまいます。
小麦粉は必須アミノ酸のリシンが不足しているようで、したがって、パンだけで食べてもタンパク質が不足するそうです。
米もリシンの含有量が少ないのですが、リシンの豊富なダイズ製品=豆腐や納豆などと組み合わせて食べると必要量が満たされるようです。
フレイル予防には、筋トレに加えて、タンパク質を積極的に摂るようにしましよう。
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