高齢の「元気な」患者さんの治療を通じて感じるのは、年齢にたがわず多々身体の不具合はありますが(だから治療によばれている)、精神が元気であるということ。
去年お亡くなりになった享年91歳の生涯独身のキャリアウーマンだった女性も、脚が不自由で室内の伝え歩きという行動の制限がありましたが、常に前向き、しゃべり好き(しゃべり『すぎ』?)で、ご出身の戦前の浅草の賑わい、戦後から高度経済成長期の東京の様子など、朝ドラの舞台が再現されるようにとても興味が深く、庶民の生きてきた昭和史の貴重な証言だと、いつも感心して聞いていました。
昨日の92歳の患者さんも、(やや耳がとおいですが)年齢を感じさせないしゃきしゃきした話方で、92歳の現在の現役で働いている(身の回りのことは通いのお手伝いさんがやっていますが)ためか、こちらの問いかけにも適格にポンポンと応えが返ってきます。
やはり高齢者の元気の秘訣はコミュニケーション力だとつくづく感じます。いくつになっても人と交わり、会話を交わしあうこと。
身体の健康にも増して精神の健康度が、老後のQOLの要だと、高齢の元気な患者さんから教わります。
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