ネット配信で東大先端研の池内恵氏主宰の「権威主義」のシンポジウムを見ました。
はじめちょっとだけチェックするつもりの軽い気持ちで観ていたら、21世紀は、権威主義(政治学ではある特定の権力主体が政治の実権を握ること)的政治を行っている国がトリックスターとなって、今までの世界とは異なる世界覇権が展開されていくのではないかと感じられ、最期まで(2時間近くありましたが)見てしまいました。
権威主義国家と分類される、中国、ロシア、トルコ、旧ソ連から独立した中央アジアの国々それぞれの覇権主義的政治形態について専門家が分かりやすく解説してあり、それらの国々の政治形態が、日本をはじめとする民主主義の政治形態とどのように違うのか疑問に感じていたので、その大まかな様態がわかり、それらの国々で生じている民衆と政府との衝突や管理体制などがおぼろげながらにわかってきました。
そして感じたのは、それら権威主義的国家と呼ばれる国々は、習近平、プーチン、エルドアン等々の主導者の強権的な支配の様態が、民主主義国家側から独裁だと批判されていますが、それぞれの国々の歴史的変異によって生まれたオリジナルな政治形態で、その支配の仕方は、大国ということもあって単純な独裁とも異なり、民衆を治めるだけでなく、官僚組織や対立する勢力へのコントロールも必要で、複雑な支配形態となっているようです。
そして意外だったのは、権威主義的リーダーたちが、民衆の民意を自分の支持基盤を盤石とするために、たえず気にして、そのコントロールに神経を費やしているということです。
21世紀の独裁者も辛いよ。。。
そんな感想を持ちました。
このような専門家による分かりやすい解説をしてもらえる機会がお手軽にできて、感謝です。
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