作家小池真理子氏が、おしどり夫婦作家と呼ばれた夫婦作家の夫の亡き後の喪失感を綴ったエッセイが話題になっているようです。
共に作家として30年以上、子供はなく軽井沢の山荘で暮らした夫婦の片割れを喪失することは、想像以上の喪失感に囚われることだったでしょう。
同じくおしどり夫婦と呼ばれた料理家の栗原はるみ氏、平野レミ氏も共に長年連れ添った夫を亡くして、その喪失感の大きさを語っていました。
人生のイベントにおけるストレス度の高さで、一番目は「配偶者の死」だそうで、長年いつも傍にいて、何気ないことを話しかけたり、共に笑い合ったりといった経験がもうできないということの喪失感は、それを体験したことのない独身の私には想像ができないことなのでしょう。
実は私も大学時代の女の友人と11年間同居して、彼女が彼氏と同居することになり一人暮らしを始めた時、心底孤独の辛さを味わいました。
今も仲のいいその友人とは、同居時代も毎晩2時間以上永遠話続けても飽きないほど仲が良かったので、一人になって、話しかける人がいなくなった時、孤独の意味をつくづく実感しました。
けれども、どんなに辛くても、時が、癒してくれるものだと思います。
たぶん最愛の人を喪失した人を慰める最も効果的なことは、その人がいつも自分の傍にいると感じ続けることではないか、そして打ち込める仕事なり対象を見つけて、意識をそちらに向けることではないかと、
喪失を体験した三人の語りからもそう感じました。
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