「冷え取り」が健康な体になる根本的な方法だと推奨している医師川嶋朗氏の本の中で、「冷え」を摂る具体的な方法を科学的な根拠を明らかにして解説しているのに深く納得しました。
氏は自分自身の健康は自分が責任をもち、医者や他人に「お任せ」にしないことが、健康な体で人生を充実させる手段であると考えます。
だから体のしくみをきちんと学び、良いとされる健康法も、きちんと医学的根拠があるかどうかを検証し、そのうえで自分自身のライフスタイルにあったものを継続しやすいように工夫しながら取り入れることが大切だという考えです。
氏が推奨している「冷え取り」も、なぜ冷えをとることが健康になるのか。冷えがどれほど病気の元凶となっているのかを医学的に解説して、深く納得し、実践してみようという気になります。
現代人の抱える多くの不調は、からだが「冷え」ていることからくると川嶋氏はいいます。
生体反応は酵素が媒体となる化学反応によって営まれ、酵素が最も活発化する温度は37~38度で、体の深部と体表とは温度差が1℃あるので、体表温度が37度が最も酵素が活性化します。
けれども多くの現代日本人の体温は、36度台、若い人の中には35度の低体温症の人が増えてきています。
体温を37度だというと多くの人は微熱があるように感じるのではないでしょうか。けれども、戦後直後の日本人の体温がそうだったようで、ずいぶんと日本人は低体温になってしまったようです。それは現代日本社会の生活が冷えを誘発する要因に満ちているからです。
冷えを誘発する要因を取り除き、冷えを摂るため意識的に持続的に生活を改めていくことが、体温を37度にもっていく方法です。体の熱は血液の循環によってもたらされます。そのためには食物、運動、環境それぞれにおいて血流を促すような改善が必要です。
食に関しては、決して冷えたものを取らない。特に飲み物は室温以下のものを摂らない。そして東洋医学的に熱や温の作用をもたらす食材を積極的に取り入れること。運動に関しては、熱の多くは筋肉の動きから産出されるので、日常生活の中で意識的に筋肉をつけるような「少々負荷のかかる」動作を取り入れて、筋肉をつけて、積極的に動かしていくこと。そして体を温める入浴法(38度~40度ぐらいのぬるめのお湯に30分首までつかる)ことによって、副交感神経の働きを高め、血管を拡張させて血流をよくすることなどがあげられます。
筋肉は60秒以上負荷をかけると筋繊維がつくそうで、それほど長く筋トレをする必要はなく、日常動作の中で意識して筋肉を動かす程度で、それを毎日持続的に行うことが効果的のようです。
このように体のしくみを理解して、納得して、自分のライフスタイルにあうように工夫して取り入れることが大拙だと感じました。
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