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不安と自律神経

 順天堂大学医学部教授で自律神経研究のエキスパートである小林弘幸氏の本の中で、

「自律神経のバランスの崩れを最も引き起こしやすいのは不安である」と。

そして、一度乱れた自律神経はその後3~4時間バランスを元に戻すのに時間がかかるとのこと。

それゆえ、朝は眠りの副交感神経から交感神経への変化の時間で、自律神経が乱れやすい

傾向にあるのに、慌ただしく過ごすのは一日の多くの時間を乱れた自律神経で過ごすことになる。

 さらに、一日のうちもっとも交感神経、副交感神経双方とも働きが高まる「自律神経ゴールデンタイム」

は午前中であるので、そのゴールデンタイムを逃してしまうことになるということです。

 自律神経は様々なストレスによって引き起こされますが、自律神経の働きの日周リズムを知り、

それに合わせたメリハリのあるパフォーマンスの高い時間の過ごし方を

することは、自分で自律神経をコントロールする手段です。

 しかし、ストレスは他人との関係性の中で多く生じるものです。

 その際にはどうすればいいか?

 「Don’t belie anybody」(誰も信じないからな)

 という一見冷たい突き放した考え方が、実は自律神経のバランスの崩れを防ぐ最も有効な方法だと。

 なぜならば、自律神経のバランスを乱す他者との関係性は、他者になんらかの期待を、

自分自身が「勝手に」して、それが裏切られた時に生じる怒りや落胆などによって引き起こされるからです。

 そのような自分自身の甘えを自戒するために、そして他者との関係性のストレスを最小にするために、

あらかじめ他者は自分とは全く別の存在であるとし、その未知の存在に対して取り得る最大限のリスクヘッジを

しておくことが、自律神経を整える最大の手段であるとします。

 自分が他者との関係で不安を覚えた時、「Don’t belie anybody」(誰も信じないからな)を

思い出して、自律神経のバランスを整えていこうと思いました。