現実のウクライナ侵攻に加えて、「兵器化したソーシャルメディア」によるもうひとつの情報戦争も行われています。
ロシア軍侵攻が始まる前から、ウクライナ国境付近でロシア軍の軍事訓練の映像が大量に流されていて、ウクライナ側を威嚇していました。
その映像を検証する際に、これまでロシアが国家組織的にソーシャルメディアにフェイクニュースを流し、アメリカ大統領選でトランプ勝利に導いたり、ウクライナ東部の紛争においても様々な情報攪乱をしていた事実から、実際にロシアがウクライナに大規模な侵攻をすることに対して半信半疑になっていたのだと思われます。
オオカミが来ることが事実となったとき、それまで嘘の情報を散々きかされたいた側は、事実を認めることが難しくなり、対処に出遅れてしまいます。
ウクライナ側の初期の対応の中にこの戸惑いがあったとすれば、ロシアの情報戦の戦術はうまくいったと思われます。
現在の戦闘状況の報告について、私は主にネット配信のABCニュースを見て情報を得ているのですが、
ABCは侵攻前から主力のキャスターを現地入りさせ実況報道していて、侵攻後は看板番組のアンカーまで現地取材をしています。
けれども、やはり、その情報はロシアによる爆撃の被害の模様を伝えるだけで、
ウクライナ側(アメリカ側)からの情報しか入ってこなく、ロシアとの実際の戦闘がどのように行われているのか確信が持てません。
私はSNSをやっていなく情報はメディアを通じてしか得ることができませんが、
きっとネット上では様々な真偽の情報が流れていて、それを受け取った人々に影響を与えているのだろうと感じます。
遠くヨーロッパでの戦闘なのですが、私たちは即座にその情報を得ることができると同時に、その情報が真偽なのかどうか確信できないというジレンマに陥っている現状を実感しました。
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