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感覚の記憶

 昨日の雨ですっかり秋の空気に入れ代わり、今朝布団から出る時には「さむっ!」と感じるくらいでした。

 そうか、寒さってこんな感じだったなあと、いつまでも残暑が続いていたので身体は寒い感覚を忘れてしまっていたようでした。

 げんきんなもので、ほんの少し前まで汗かくほど暑かったのに、寒い空気の中ではその暑さの感覚を思い出すことができません。頭で想定しようとしても感覚の記憶がないので、再現できないでのです。

 痛みの感覚も、痛かった記憶はあるのですが、それを現在痛みとして再現することはできません。

 「のど元過ぎれば暑さ忘るる」の言葉通り、感覚そのものは記憶できないようです。

 57回目の冬を迎えるというのに、寒さそのものの記憶は、これからどんどん寒くなっていくという実際の体験から「あ~こうだったなあ。」と実感として呼び起こされるだけに過ぎないでしょう。

 温暖化が進んできているので、昨今の冬の寒さは、特に私の住む東京ではあまり強く感じなくなっている(というように記憶)気がします。

 だから以前は寒がりで冬が嫌いだったのですが、今では夏の酷暑の辛さと比較して、冬の寒さをむしろ心地よいぐらいに感じるようになってきました。

 北海道では昨日は初雪で、例年よりも早い冬の訪れのようです。

 今年の冬の寒さはどうなるでしょうか?