新型コロナウィルス感染の実態を知るには、感染者数だけでは不十分で、その数値が感染の実態を反映しているかどうかの検討が必要だということを、下條信輔(カリフォルニア工科大学教授)の指摘から教わりました。
感染者数=本当の患者の数ではなく、新型コロナウィルス感染の場合、感染者に対して検査数がどのような割合なのか「みかけの感染率=感染数/検査数」を知ることが必要だということです。
韓国の感染率が日本よりも高いと思われるのは、ドライブスルーにおいても検査を実施しているほど、検査キットが不足しているため希望する人の検査が受けられない日本とくらべて、検査の実施の割合が高いからだそうです。
さらに下條氏は「みかけの感染率」だけではまだ不十分で、それに地域による「感染危険度」例えば人口密度など感染者の密閉度など危険ファクターをそれに掛け合わせることによって、より数値が実態に近づくことができるとして、日本を含む各国が表明している感染数の補正値を氏がはじき出しています。
それを見ると、日本はパンデミックを引き起こしている中国、イタリア、イランなどとくらべて、かなり感染危険度は低く、今のところ感染の蔓延を「くすぶり状態」で抑えていることがわかります。
連日のように「どこそこで何人の患者が発生しました」とまるで選挙投票のように刻一刻と読み上げられる数値に不安や恐怖を煽られるのではなく、その数値の意味する実態をしっかり理解することが大切だとつくづく思いました。
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