平田オリザ著「わかりあえないことから」の中で、「エンパシーとは『わかりあえないこと』を前提に、わかりあえる部分を探っていく営み」」という言葉がありました。また「バラバラな人間が価値観がバラバラなままで、どうにかしてうまくやっていく能力」という言葉も。
島国という地理的な自然条件と穏やかな温帯気候で、今までの日本人は他者とのコミュニケーションに出会う機会がなかった。
しかしウローバル経済の現在、そのような環境で培われてきた「言わなくても通じる=忖度」のコミュニケーションが通用しなくなってきています。日本人のコミュニケーションで最も欠けている能力が、この「わかりあえない」他者との対話であると平田氏は考えます。それは「協調性」→「社交性」のコミュニケーションをコミュニケーション教育によって培っていくしかないと。
常日頃日本語を日本人の間で使っていると、その性質を客観的に知ることは難しいのですが、このように意識することは、言葉は語り得ぬことを潜在的にもっていることに謙虚になれます。
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