郡司芽久著「きりん解剖記」を読んでいます。
郡司氏は物心ついたときから、なぜかきりんに惹かれ、
きりんのそばにいたい、きりんにもっと触れたいとも思いが高じて、
そのためには、生きているきりんよりも、直にきりんに触れることができる
死体のきりんを解剖したい、という思いが高じて、
動物解剖学専門の恩師との出会いもあり、
東大の学部生のころからつぎつぎときりんの解剖に「挑んで」きました。
動物園できりんが死んだと聞くと、盆・正月を問わず、解剖に駆け付けなければならないそうで、
郡司氏の生活はまさにキリン中心に回っているようです。
そして、きりんの解剖の実態とは、想像を超えるものでした。
巨大な首と胴体が分離された状態で解剖室に搬入され、解体→解剖へと取り掛かる。
時には数日も要する凄まじい光景(客観的にはかなりグロテスクだと想像されますが)
郡司氏は大好きなきりんの生体を知りたい、きりんの長い首の謎を知りたいの一身で
100近くのキリンの解剖を続けてきました。
そしてどの遺体に対しても、深い愛情を抱きながら、在りし日の彼らの姿を思い浮かべて。。。
好きを仕事にして突き進むことの苦労とそして喜びが伝わってきました。
コメントをお書きください