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コロナ感染と世代間断絶

 コロナ感染拡大が止まりません。

 日々感染者数の増大の報道を聴いていると、どこまで拡大するのだろうと不安になります。

 しかし、感染症専門家の西村修一氏が、「冬場に感染拡大するのは当たり前。(感染を広げていると言われている)若者層にも、彼らなりの行動指針がある。また、飲食店での会食の自粛も、それ単独では効果がないのではないか、何かと組み合わせなければならないのではないか。もしこれが効果がなければ、いつまで続けるのか?」

というような主旨の発言をされていて、目を覚まされました。

 私も、自分が55歳という年齢と日頃から非社交的な生活を送っているため、人とのダイレクトなコミュニケーション自粛ということに対して、全く抵抗はないのですが、20代30代で日頃から人とのコミュニケーションが活発な人たちが、その行動を自粛するのは、かなり抵抗があり、危機感が薄いのも、自分が同じ世代だと想定するとしょうがないかなあという想いもあります。

 西村氏は、その解決策として、共感、連帯の気持ちを高めることを提唱していました。

 危機感を煽って、違反者を非難したり、処罰したりするマイナスのベクトルではなく、感染リスクのある行動をとる傾向のある人たちへ、社会的連帯の気持ちを高めることが有効な手段ではないかと。

 そのためにも政府が呼びかけている「あなたの大切な人を守るために。」という言葉は訴える力が弱いようなきがします。

 人間は利己的な生き物なので、大切な人=自分でなければ、なかなか連帯の気持ちは湧き起こらないのではないかと思います。

 今の感染拡大現象は、世代間のコミュニケーションの断絶が根底にあるような気がしています。

 それは人口比からして多い高齢者世代が、若者世代の未来を考え、彼らの存在を大切にしてきたのか?ということにも、今の若い世代の行動に影響を与えているのではないか?

 コロナ感染は、世代間の断絶を浮き彫りにしたように思います。