もう長く治療を続けてくださっている家庭で(治療対象は奥さん)、ご主人が重度の糖尿病の持病があって、今回のコロナウィルス流行の感染予防のためにご家族の方が心身ともに疲弊されている様子を伺う(治療は当分中止でメイルで娘さんが様子を知らせてくれました)と、感染症看護は普通の病気と違って(病気の症状に留意すればいい)、病人の環境に非常に神経を使うことが看護の人に多大な重圧がかかっていることを感じます。
福島原発事故の際の放射能汚染の時もそうでしたが、今回のコロナウィルスも見えない敵に対して、そしてその被害や防御方法が明らかになっていない状態で、さらに看護人自身が感染源になってしまう可能性もあり、放射能汚染よりもダイレクトに看護者にストレスを与えるように思います。
いつまで続くか、そしてどこまで、どのように対策をすればいいか限度が見えない不安は、守りたい対象への愛情が深ければ深いほど追い詰められていくでしょう。
けれども、必ず流行にも終わりがあるということ。感染者の状況の正確な知識を信頼のおける情報源から入手し、デマや不確かな情報に振り回されないようにすること。そしてやはり流行をこれだけに抑えている日本の医療技術の高さと献身的な医療従事者の働きに信頼を置くこと。そして今は慣れない様々なウィルス感染予防対策に伴う面倒な所作あれこれを習慣化させて、身体に慣れさせて、意識化しなくてもやれるように(しばらくの間は訓練もしくは修行とでも捉えて)、精神的なストレスを軽減するようにすることです。
そしてできるだけ感染の危険の少ない人込みをさけた空間時間帯を狙って患者を伴っての気晴らしに外出することも、ストレス発散に有効だと思います。
身体の疲労も精神の疲労も無意識のうちに溜まってしまって、それが身体的精神的症状として現れた時は、かなり重症化し、回復に時間がかかります。疲労はこまめに解消し蓄積させないことがコツです。
今回のコロナ流行に対しても、リスクの高い当人や看護者の「コロナ疲れ」を引き起こさないように意識的な創意工夫が求められると感じました。
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