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緑の濃さ

 山口で一人で暮らす87歳認知症初期(中期?)の母の介護のための3か月ぶりに帰省しました。

 コロナの影響で航空便や空港からの乗り継ぎバスが減便されたりして、片道9時間かけての帰省往復で少々疲れました。

 帰省中は、まだ身体的な介護は必要でない母のために、家事を中心にして、後は4日間ゆっくりとした時間を過ごすことができました。

 実家は中国山地の山間にある盆地のように開けた地域で、現在は田植えの真っ盛り、あちこち水が張った水田に耕運機が動き回って田植えをしていました。

 農協への買い物だてら往復12キロのウオーキングをしました。

 一面の緑で、その色の濃いこと!

 酸素濃度も濃いような気がしました。

 今年は山口でも梅雨入りしても、梅雨らしい雨が降っていないようでしたが、

 帰省最終日2日には、かなり激しい雨が降って、

 実家の後背にある山の竹やぶが強風雨にうねっている様を窓から眺めて、

 自然に囲まれた環境を実感しました。

 庭には鶯が朝から晩まで「ホーホケキョ」と鳴き続けていました。

 庭の梅の実も5キロも獲れて、さっそく半分を梅ジャムにしました。

 後の半分は「今日の料理」で紹介されていた、カリカリ梅にしようかなあと、

 今年の「梅仕事」です。

 母の認知症症状が進んでいるのを目の当たりにして、

 悲しみ、怒り、同情、哀れみ、そして愛情など、56年に及ぶ親娘関係のいろいろな思いも混ざり合って

 複雑な気持ちに囚われましたが、

 東京に戻るために家を出る際に

 「いろいろありがとう。」という母の声に癒されました。

 これから起こるであろうすべてのことを、そのまま受け入れていきたいと思いました。