澤田誠著「なぜ名前がでてこないのか」は記憶の仕組みについて書かれた本ですがその中で、長期記憶の定着のためには睡眠が大切という説明の中で、夢はレム睡眠の時にだけ見ると思われていましたが、F-MRIなどの装置を用いた実験で、実は眠っているときの8割は夢を見ていて、夢の層(その脳波の種類によって4段階に分かれている)各々で見る夢の種類が異なっていることが明らかになったとありました。
夢を見る目的は日中外界からの刺激が常に入っている状態では、前頭前野が活性化してそれらに意識が集中しているために入ってきた情報を再検討する暇はない。しかし寝ていて意識がなく外界からの刺激がシャットアウトされた環境でならその日に入手した情報を再考し、記憶として残すかどうか編集することができる環境になります。
つまり夢は記憶を編集する作業をしているのです。
英単語など意味記憶の定着は、もっとも深い眠りの時に行われているようで、テスト前に徹夜すること(私はできないのでしたことはありませんが)は、記憶することにとっては非効率で、少なくとも4つの眠りの層の周期90分を眠らないと、深い眠りになることはなく、したがって意味記憶は長期記憶へと編集されないようです。
日中体験したことなどのエピソード記憶はレム睡眠や比較的浅い眠りの時に編集されるようで、その時に脳に蓄えられた記憶が引き出されてそれと混ぜ合わされ、意識の検閲を受けないため、複雑で奇想天外な夢が創造されるようです。
私は眠りの周期を鑑みて毎日規則正しく6時間睡眠にしています。若いときはもっと長時間眠っていたのですが、長く眠れなくなり6時間睡眠に落ち着いてきました。そして寝てから3時間後にトイレに目覚める習慣がついていたのですが、眠りの周期のちょうど浅くなる時に尿意を感じて目覚めるため、用を済ませた後にすぐに眠ることができて、眠りの質に影響はないように思っていました。
しかしここ3日ほど途中目覚めることなくほぼ6時間前眠ることができるようになりました。
理由は何なのだろうと考えると、3日前から寝る前にお腹に治療に用いている遠赤外線を当てて、お腹の太陽神経叢を温めることの効果で冷えがなくなったからなのかなと。急に眠りの様相の変化の原因を推測しています。
最近記憶力の衰えを自覚しているので、良質の睡眠がとれるようにいろいろ工夫してみようと思います。
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