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日本文化が感染予防?

 コロナ収束の兆しが見えていたところで、今盛んに言われているのが「アフター コロナ」。

 コロナ予防を考慮したこれからの「新しい生活様式」をしていきましょうというメッセージも含まれている言葉です。

 人口1億3千万人もいる日本でのコロナの流行は、発生国の中国や他のヨーロッパ諸国やアメリカの惨状に比べて、感染者数も死者数も抑えられているのが現状です。

 その理由はいろいろ言われていますが、島国であること(同じ島国でも鉄道でヨーロッパ大陸とつながっているから?)、清潔・衛生観念の発達していること(マスク文化)、高度な医療体制維持、素直に自粛に従う国民性等が言われていますが、私は元々日本文化は「濃厚接触」の少ない文化であることが大きいのではないかと思います。

 挨拶は離れた距離でお互いに頭を下げ、握手をすることはほとんどない。そして親近感を抱く間柄でのボディタッチは文化として発達していないように感じます。

 それは日本文化がたぶん狭く山がちな島国で、昔から比較的人口が多い集団でひしめき合って暮らす中で、人と人との距離に対してセンシティブな国民性をはぐぐみ、文化として築いてきたからではないかと思います。

 だから、「三密」防止のため、人との距離を取るように言われても、多くの日本人は抵抗が少なく、今まで通りの暮らし方の習慣にちょっと気を付けるだけですんだのではないかと思います。

 「アフター コロナ」は、もしかすると世界中が「日本人様式」の暮らし方を目指すようになるかも知れないと、ふと、思いました。