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レリジエンス

 オミクロン株の流行拡大が急速に進んできています。

 第六波になるのは時間の問題となりそうです。

 コロナ感染パンデミックが3年目に入り、非日常が日常へと心理的に変化していくなか、

 慣れるという感覚よりも、宙ぶらりんな、きっちりとしない、もやもやとした日々が続いています。

 心理的に一番きついのがこの「先が見えない」状態で、見通しが立たないために身動きできず、

 知らず知らず足元から浸食されていって、踏ん張る力が気がついたらなくなりつつあるような気がします。

 レリジエンスとは、何か強い衝撃を与えらえた時に、柔軟にかわして持ちこたえる力だと思っていましたが、もしかすると、このような不確かな、捉えどころのない、けれどもじわりじわりと蝕む作用に対してこそ必要なものなのかも知れないと思いました。

 そしてこのような事態に対するレリジエンスは、自分を無にすること。

 これが最も有効な手段ではないかと。

 それでは事態から目をそらして逃げているだけで、穴に頭を突っ込んだガチョウのようなものという考えもあるかも知れませんが、いたずらに抗って精神を消耗するより、穴でも何でも突っ込んで(笑)、

 イマジネーションという人間だけに与えられた力を糧に、しばらく目を瞑って現実逃避も救済手段かもしれないと思う日々です。