石浦章一氏のラジオ講座「老化の科学」で、
「老化とは遺伝子の制御がいい加減になること」と言われていました。
だから一つの薬で治そうとしても無理だと。
「利己的な遺伝子」ではないですが、生物の第一のミッションは子孫を残すことであるので、
生殖年齢期間は、そのミッションに見合うような身体状態をキープする必要があります。
だから遺伝子制御もきちんとコントロールされていますが、
生殖年齢を過ぎると(=老化)、その必要もなくなり、
むしろ種全体としては、生殖能力のない個体を保持し続けることはデメリットです。
したがって速やかに個体を喪失(=死ぬ)ようにプログラミングされているのだと思います。
アンチエイジングについて様々なことが言われていますが、
それは生物の生きる原理に逆らうことなので、ムダで徒労な努力だとも言えます。
私自身現在56歳です。
自覚できる老化現象として、老眼や白髪、しみ・シワ(笑)ぐらいで、
今のところ自覚される健康障害はありませんが、
これから様々な身体の不具合が生じてくることを覚悟しています。
4年前に86歳で亡くなった父が、ちょうど私と同年齢のころ、
人間ドックで、「全くなにも問題ない。」と医者に太鼓判押されたと自慢していたのを思い出します。
その後、父は、60歳代前半で尋常性乾癬を発病し、亡くなるまでその症状に苦しめられましたし、60歳代半ばで、軽い心筋梗塞、79歳で脳梗塞で倒れ、言語障害の後遺症、その後認知症の症状も進み、83歳で再び農耕遅くで倒れ、そのまま寝たきりで3年間自宅で介護を受け86歳で老衰のためなくなりました。
死ぬ半年前には肺がんも発見されていましたが、治療はしませんでした。
若い頃結核は患ったものの、痩せてこれといった持病もなかった父の老後ですら、このようにつぎつぎに病気になるということは、現在健康な私も半分父から受け継いだ遺伝子の傾向から予想されます。
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