朝日新聞ネット版に「寝たきり社長」佐藤仙務氏のコラムがありました。
重度の筋委縮硬化症を幼少期に発症し、20代の現在症状が進行し、手足が動かず寝たきりの状態です。
しかし佐藤氏は20代の初めからIT会社を立ち上げ社長業をしています。
現在は意思疎通は仰向きに寝たまま眼球の動きをパソコンに読み取ることによって伝えていて、コラムの原稿もそのようにして書かれたようです。
ご両親は障害のある佐藤氏を健常者の二人の兄と同じように分けへだてなく育てたようです。
特に父親からは障害を言い訳にするな、なんでもチャレンジしてみろと諭されてきたそうです。
「出来ないと最初から決めつけるな!」
重度の障害をもつ子供に対して厳しい言葉のように思います。実際に困難にぶち当たるたびに不可能であるとめげて投げ出してしまいたくなる佐藤氏は、この父親の言葉に抵抗を覚えますが、実際に父親がいろいろ技術的な工夫を施して、佐藤氏「使用」に作り替えてくれることによって、様々な不可能が可能になること、そこにはもちろん佐藤氏の努力もあったのですが、まずチャレンジしてみることだという父親の言葉は、重度の寝たきりの障碍者であっても起業家として活躍する佐藤氏の原点にもなっていると思います。
「それは物理的に本当に不可能なことなのか」
「何とか工夫して可能にできないのか」
これは重度障碍者の佐藤氏が出会う困難に比べれば次元が違であろう私自身の困難に対しても、投げ出さずにチャレンジしてみようという気持ちを引き起こす魔法の言葉のような気がしました。
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