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寒さの記憶

 一昨日の冷たい雨の一日が過ぎて、昨日は長くて厳しかったこの冬がようやく終わりを告げたような陽気でした。

 これからは春は急ぎ足でやってくるとの予報です。

 改めて考えれば、日本の気候は冬が長い、つまり寒いと感じる季節が長いということです。

 例年並みでも11月の終わりから、3月いっぱいは暖房や冬の装いが欠かせません。

 ということは4か月間、一年の1/3は冬であるということです。

 近年は夏が暑く、長くなったと言っても、梅雨明けから9月中旬まで2か月間。

 春と秋は温暖化の影響か、ずいぶん短くなってあっという間に過ぎ去ります。

 期間の長さからいうと、温帯である日本は、意外にも寒い日々が主体の気候なのだと改めて認識します。

 けれどもなぜか、私の住む東京は北国の冬の寒さほど厳しくないからか、暖房設備の整った屋内環境が100%完備されているからか、冬の寒さの印象は薄いです。

 ロシア軍が侵攻するウクライナの攻撃で破壊された冬景色の市街地や、非難する人々が厚手の防寒着を着込んでいる様子を映像で見るにつれて、あのような寒さの中暖房もない屋外や屋内で過ごさなければならない人々は、寒さが体に応えるだろうなあと危惧しています。