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背中の重みは、思いの重み

 東京都は緊急事態宣言が7日から出されるようです。

 もともと出不精で、一日家で本を読んでいるような生活を送っていたので、

 緊急事態宣言中も、図書館が閉鎖されて読む本がないと嘆いていたら、

 大家さんが塩野七海著「ローマ人物語」全巻(文庫版30巻+新書版4巻)をすべて貸してくださって、

 2か月近く「ローマ漬け」の至福の時を過ごしたのは、ブログにも披露してきました。

 今回は、多分図書館は貸出業務は続けると思いますが、手元に借りだしている本はなく、

 予約もいっぱいなので、開架ができなくなると本を借りることができなくなると心配。

 以前から読みたいと思っていた、昨年亡くなられた池内紀氏の全集を今回の緊急事態宣言中に読破する目標を立てました。

 ネットで世田谷図書館の蔵書を調べてみると、梅が丘図書館にあるということで、

 豪徳寺の自宅から徒歩20分の羽根木公園内にある、いかにも昭和の建築である老朽化した梅が丘図書館に

 池内本を求めていきました。

 単行本も併せて12巻、容量20リットルのバックパックに収めて、梅が丘から豪徳寺の復路は坂道の部分もあり、まるで背中に荷物を背負って登山するような恰好で、本を背負って20分歩きました。

 背中の本のずっしりとした重さは、池内氏の思想=思いの重さだと、実際に肉体を通して感じました。

 これから1か月の間、どっぷりと池内思想にどっぷりつかろうと思っています。