配信ビデオで映画「判決 ふたつの希望」を観ました。
レバノンに住むパレスティナ難民の配管工と過激政党支持者とが、些細なことでけんかになり、
こじれて裁判沙汰になり、やがて、それが国を二分する判決にまでエスカレートするという内容です。
レバノンなどイスラエル・パレスティナ周辺国は、自国に抱えるパレスティナ難民問題によって、国内に不満がたかまり、極右の排斥運動が高まっているということを知りました。
また難民を支援する各国からの支援により、難民優遇の不満が国民に高まっていること、また映画で過激な排斥思想に走る片方の主人公の過去に、自身も虐殺の被害者であるという事実があることも触れています。
対立の発端は、双方が些細な自分の非を認めず、謝罪しないことですが、
謝るということがアイデンティティをかけたものにならざるを得ない、歴史的、政治的背景があるのだということも理解できました。
当人たち自身も、自身の情動のルーツが、複雑な彼らを取り巻く状況から生み出されていることに段々と自覚されるようになって、二人は心の奥底でお互いの立場に対する共感の気持ちが生まれてきたことを示唆する内容でおわっていました。
現実には難しいことだと思いますが、対立を解消するには、それぞれの立場に対する深い理解と共感が必要なのだと教えられました。
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