· 

数字と実感

 予想されていたことですが、コロナウイルス感染の第3波が拡大しています。

 東京都の新規感染者が500人近くになり、全国でも2000人を超えました。

 これは8月初旬に最高値を出して以来とのことですが、

 8月のあのころは猛暑の記憶と、そういえば「夜の繁華街への注意喚起」が盛んに報じられていたという記憶だけで、それほどの数値で、その後減少したということも、もう記憶に残っていません。

 それほど、コロナウイルス新規感染者数の報道がまるで株価や為替の数字のように頭の中で処理されるようになってきているのだなあと実感します。

 だから、500人近いといっても何だかピンときません。

 それは自分の身近なところで感染者がいないという「自己中心バイアス」にかかっていることもありますが、

 マスコミの報道も、流行初期よりも危機感、ひっ迫感が減少しているように感じられ、

 たぶん私を含め、感染による重症化リスクが少ないと思っている日本人全体が、コロナウイルス感染状況に対して慣れてきているというか、食傷気味なのだと思います。

 そして、感染にたいして自己防衛の手段と言えば、今まで通り、マスク、手洗い、三密行動を避ける以外、

具体的な対策はなく、多分大部分の人がそのような行動を取っていても、感染は拡大したであろうと想像されるので、打つ手がないというか、諦めに近い気持ちもあるのかも知れません。

 唯一の明るいニュースが、ワクチン開発が大詰めになってきているということで、ワクチン投与が実施されるようになると、感染は落ち着いてくるであろうと思われます。

 ここしばらくは、感染者数と感染実態に対して、自分自身の意識が乖離状態が続くと思われますが、

 それが感染リスクに対する希薄さと結びつかないように気を付けなければならないと思いました。