ケリー・マクゴガル氏の「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」の中で、「ストレスを感じるのは自分が大切だと思っている価値観が脅かされた時」とありました。
この本は、「ストレスは悪いもの」という思い込みが、反ってストレスをストレスたるものとして心身に悪影響を及ぼしているとし、ストレスの対象はそのままで、ストレスに対する感じ方を変化させて、「ストレスを力に変える」ための心理的な手法を、心理学的実験で立証されたデータをもとに解説しています。
私にとってストレスの最たるものは身も蓋も言えば「他者」です。
その証拠に一人でいると、何時間でも、何日でも、ストレスを感じず落ち着いた穏やかな気持ちで過ごすことができます。
私にとって「他者」の存在は、自分とは全く異なるもの、未知なものに対して、どのように対処すればいいか常に想定し、自分自身の本来の欲求を抑えて、相手の欲求に合わせなければならないという、「障害」として捉えているのだと気づきました。
ありのままの自分を解放できている状態を「ストレスフリー」とするならば、「他者」の存在はそれを阻むものなのです。
しかし、マクゴナル氏は、ストレスがない状態は必ずしも快適ではなく、むしろ極端な苦痛を感じないストレスは、「チャレンジ思考」や、「思いやり・絆思考」を喚起するものとして、自己成長につながる源泉でもあるということです。
そして様々な価値観が挙げられていて、その中で自分が最も大切すべき3つを挙げて、それについて思うことを10分で書くというのがありました。それによって、自分は何を大切にしたいと思っているのか、そしてそれが脅かされる状態=ストレスを感じる状況とはどういう状況なのかが、客観的に捉えることができるようになり、ストレスをコントロールできるようになるということです。
私が大切にしたいと思っている価値観は、「好奇心」、「感謝」、「独立」というものでした。それについての想いを書いていくうちに、自分は「自立した」生き方を求めていて、それが脅かされるときにストレスを感じるのかなと気づきました。
ストレスをなるべく感じないようにする消極的な対処法ではなく、ストレスは感じるもの、そしてそれをどのように前向きに感じることができるかが、自己成長につながるのだと知りました。
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