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体験してみないとわからないもの

 まさか、今年の夏もコロナ感染流行が現状のように拡大し続けているなんて考えてもいませんでした。

 1年半前にコロナ感染が始まり、あれよあれよという間に感染が拡大し、緊急事態宣言が4月にだされて、

 6月末に解除。徐々に再拡大はしていましたが、

 去年の夏は、感染者数は現在よりも少なかったのだなあと。

 来年にはワクチン接種によって、感染が落ち着いて、今まで通りの生活が戻るだろうと予想していたのですが、 

 ワクチン接種が進んでも、変異株の影響のため、感染は去年よりも拡大し、一向に収まる気配はありません。

 これを「楽観的バイアス」というのでしょうね。

 物事を自分の都合の良いように予想してしまうのは、人間の性のようで、

 もともと楽観主義者の私はその傾向がさらに強いようです。

 もし今の事態が、去年の流行初期であったならば、人々の危機意識はもっと強かったでしょう。

 感染流行したこの1年半に、私たちの意識はすっかり感染慣れしてしまいました。

 コロナウイルスに対する知識も得て、対処方法は進んで、ワクチン接種も進んでいるはずなのに、

 この感染拡大は、「知っているだけではだめ」+「体験慣れ」が要因だと思います。

 そして「体験慣れ」は、「体験してみないとわからないもの」の悪い面が出てしまったように感じられます。

 私たちが「体験してみた」と思っていることは、「実際に自分自身がコロナウイルスに感染した体験」ではなく、

 「他者が感染した」状況に身を置いている、マスコミやSNSから流される二次的な情報にさらされているだけであったということです。 

 コロナウイルス感染を防ぐためにも、「体験」をリアルに感じることが大切だと痛感しました。