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つながるりという病

 オミクロン株流行拡大の勢いが止まりません。

 オミクロン株は感染力が強いので、急速に感染者数が増えているようですが、

 一方症状は、従来の株に比べて、無症状もしくは軽症の人が大部分なようです。

 けれども、やはり一定の割合で重症化する人が出てくるので要注意です。

 この「症状がない」という「症状」という、語義矛盾が新型コロナの最もやっかいな性質で、

 感染拡大の最大の要因です。

 実際に罹ったことがないので想像ですが、症状がない(ほとんど)にも関わらず、罹っている。

 そして感染する可能性がある。

 感染症に対して症状を緩和するのが医療の目的ですが、

 治すべき症状はなく、治療する必要もない。

 しかし、人に移す可能性があるため、罹患者は隔離される必要がある。

 イギリスやスペインでは実際に実施されている政策のようですが

 国民が新型コロナに感染しても、無症状や軽傷であるため、何の行動制限を要求することなく、

 普段の日常生活を送ることができる。そうして社会を機能させる。。。

 ニコラス・クリスタキス氏よれば、社会的ネットワークは、その網の目の中に存在する人にとって、

 位置するだけで影響を無意識のうちに被っているそうです。

 そしてその影響は、単純にそのつながりを断つというのではなく、強い影響力を持つハブの存在をつながりのネットワークから隔離することや、クラスター構造などを丹念に分析することで、効率的に減少させることができるようです。

 このオミクロン株も「つながり」という病として捉えることが有効な感染減少になると思います。