アメリカ北西部ワシントン州に住む地質学者と生物学者夫妻著「土と内臓」を読んで、
私たちの体、特に内部の腸が、外部環境である土とのアナロジーであることを強く感じました。
夫妻が土と内臓に興味を持つきっかけは古屋を購入し、ガーデニングを開始したときに、
荒れた表土の下に氷礫土にぶち当たり、有機による土壌改良を試み、わずかの時間経過で荒れ果てた庭が、
あっという間に豊かな野菜を花が実り、虫や鳥たちが訪れる緑の楽園に変わったことを目の当たりにしたことです。
すっかり土の威力に目覚めた夫妻は、土とそこに育つ植物の共生関係について調べ始め、
そこには、豊かな相互関係によって、周囲の環境も癲癇させていく土と生き物の関係を知りました。
そして妻のがん発病と再発予防のための食事療法の指導から、人間と腸と関係が、植物と土の関係とアナロジー、つまり微生物を媒介とした共生関係であるという事実を知り、有機肥料を与えて土壌改善を施すのと同様に、腸内細菌を育てる食事をすることにより、腸内環境を整え豊かにするようになり、心身ともに健康な体を取り戻していきました。
土と植物、腸と人間の仲立ちをするのが、共に目に見えない壮大な数の微生物であるということ。
私たちは土にしろ腸にしろ、その微生物の存在を意識し、それらを養い、養われる豊かな共生関係をきずいていかなければならないと、夫妻の体験から教えられました。
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