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ウイルスの潜んでいるところ

 NHKラジオカルチャーコーナーで石浦章一氏がコロナウイルス感染症について解説していて、

 最近コロナ感染再拡大のために感染者数ばかりに注目していて、肝心のコロナウイルスについて、

 知らなかったこと、改めて思い起こしたことなどを再確認できました。

 石浦氏の解説は統計を使って感染の実態を淡々と語っておられて、恐怖感や不安感を煽るマスコミ報道とは違って、客観的に感染の実態を考えることができました。

 それによると、コロナウイルス感染症の感染率は1割程度、そして重症化率はそれほど高くはないけれども、それは全人口に対するもので、しかし高齢者におけるそれはかなりの高いものであり、高齢者に対する感染予防が重点的になされるべきである。高齢者への感染源は、家庭内の若者感染者からが多く、そのためにも、全世代が感染しないように心がけることが大切だということです。

 改めてコロナ感染を広げるのは症状が出た人ではなく、不顕然つまり無症状患者であるということ、それは若者に多いということです。

 そしてコロナウイルスに感染する状況は、言われているようなエアロゾル感染はほとんどなく、咳やくしゃみなどの飛沫にウイルスが含まれて、それを浴びて鼻から吸い込むか、それらの飛沫が付着したものに触れて、その指で鼻などを触ったりしてうつるようです。

 飛沫は1m以上飛ばないようで、したがってコロナウイルス感染予防として有効なのは、マスク、三密回避、手洗いだということです。マスクをはずす会食はやはりウイルス感染の危険性が高いということです。

 現在の感染拡大現象は、緊急事態宣言解除後、3月の年度末もあり、会食の機会が多かったことが原因ではないかと、石浦氏の話を聞いていてわかりました。

 そしてワクチンの有効率に、被験者の中に不顕者つまりすでに抗体をもっているけれども発症していない人が含まれている可能性(抗体検査をしていないよう)もあり、有効率の数字はもっと下がる可能性があるということです。

 そしてワクチン接種の順番は、高齢者か医療従事者か、それとも感染の危険性の高い若者かということは、各国政府の方針によってさまざまなようです。

 ちなみに現在任意になっているインフルエンザウイルスワクチンは、当初は死亡率の高い高齢者にしていたようですが、高齢者は抗体ができにくいのもあり、あまり効果がなく、それよりも集団感染のおきやすい子供に集団接種をした方か有効だということがわかって学童期に集団接種をしていたそうです(私も小学生~中学生のころ毎年していました)。

 コロナウイルス感染について初心に戻って、改めて感染予防に努めたいと思いました。