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「予測医療」のすすめ

 高城剛著「不老超寿」の中で「予測医療」という言葉がありました。

 最新のテクノロジーを使って病の症状として現れる→自覚症状、いやもっと前の目に見える段階→人間ドックなどの検査段階に現れる病変になる前の、分子レベルの変化をキャッチし、病の芽を摘み取るコンセプトが「予測医学」で「予測医療」とはその考えに基づいて、予測→予防ないし、初期治療などを積極的に行っていく医療です。

 予測医学は予防医学の一種で、テクノロジーの先端技術を医療に応用しています。

 高城氏は「大枚をはたいて」自分自身で受けた検査によって、ごくごく初期のすい臓がんなるガン細胞の芽が発見されました。すい臓がんは進行が早く、発見された段階をそのままにしておくと、1年後には目に見える大きさになることは90%以上の確率だったそうです。

 高城氏が受けたのは「次世代シーケンサー」と呼ばれるDNA遺伝子の解析による、がん化される可能性のある遺伝子変異を見つけ出す検査で、90%近い精度が立証されています。

 次世代シーケンサー検査によって、遺伝子の病変を発見した後は、まだ病変が初期であるため、様々な遺伝子変異に働きかける効果が立証されている治療や内視鏡手術(初期であるため可能)を受けることができ、治療は従来のと比べると格段と様々な意味でコストパフォーマンスが高いと、高城氏は実感しています。

 実際に高城氏が次世代シーケンサーで発見された自身のすい臓がんの芽の治療には、アドバイザーとなる医者と相談し、がん化の可能性を高めたと思われる、年70回にも及ぶ国際線搭乗による放射線被ばくを無くすために飛行機に乗らない仕事のやり方に変えたり、高濃度ビタミンCの点滴投与(その効果は疑問視もされていますが、安価な治療薬であることが、医療既得権側から否定されている可能性もあると高城氏は考えています)によって、すい臓がんの芽は摘みとられたようです。

 未来の健康とは、先天的、後天的双方の要因をあらゆる検査によって見つけ出し、罹患確率の高い病気を未然に防ぐための対策や生活習慣を可能な限り早いうちから見つける「健康マネージメント力」をつけることが秘訣である。