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猶予の時間

 1月5日は母の87歳の誕生日だったので、電話しました。

 現在認知症初期で独居の母は、なんとかヘルパーさんやデイケアを利用して一人暮らしをし、私も3か月おきに帰省していますが、日に日に認知症症状も進み、身体も衰弱しているのを感じます。

 脳梗塞で倒れて言語麻痺になった父を6年間介護する間、それまで「この人はエネルギーが過剰なのだなあ」と

呆れるぐらい元気だった母が、みるみる老いていき、そして父を看取った後1年してから認知症の症状が出はじめて、脳神経科で診断してもらい、認知症発症が判明しました。

 それから2年半。

 母には認知症であると告げることはなく、本人もたぶんそうであると思いながら日々心身ともに衰えてく自分に戸惑っていて、電話するたびに愚痴がこぼれます。

 物忘れがひどくなってきても、自分からは「呆けている」とは言わなかった(疾病否認?)のですが、

 昨日は「呆けてきて、変な事ばかりしている。。」と、具体的なことは言わないのですが、嘆いていたので、

 相当症状が進んできているのだなあと。

 そして一人暮らしの出来る時間もだんだん残り少なくなり、現在は母も子供である私たちも猶予の時間なのだと感じます。

 これから先のことを心配せず、今ある母をそのまま受け止めようと決意しました。